最近の子だと「は?」って思うかもしれないですけど、昔はそうだったんだよ。
写真に写るとき。
出かかった魂を吸い込む所作を小さい頃から学んでね。
弱いやつから順番にやる。
まず最初。航空写真ね。
これはかなり上から撮られるんで頭はおろか、どこに写ってるかもわからないでしょう。
最近はドローンで撮るんでしょうね。でも最近のは解像度とかもアレですし、たぶん僕なんかは若干抜かれます。
つぎは運動会の写真。
運動会っていうのは人も多いしみんな同じ体操着だしでわりと見づらい。
うちの両親はずっと他人ンちの子供をビデオで撮ってた。見返しても楽しい。
集合写真。
これは大人数だけど顔がしっかり映らないとカメラマンさんのオッケーが出ない。
だが僕は背が高くて後ろの列担当だったのでしゃがめば余裕で切り抜けられる。
ここからがつらい。
少人数の写真。
だいたい視線落とし目で写ってしまう。そういう習性だと割り切っていただきたい。
家族写真。
少人数とあまり変わらないと思う人も多いだろうが違う。
家族写真はなんともいえない恥ずかしさがあるのだ。
いい歳してかあちゃんとファミレス行くような。
証明写真。
首が曲がってるとか、肩が曲がってるとか、顎を引いて、下見ないで、と。
わーわー言われまくってこのクオリティ。くそ!
でもプリクラみたいな写真とるやつだともっとモサッとするからね。仕方ないんだけど。
あ、プリクラもつらい。顔が修正されてほとんど別人なんですけど、そこに至る過程でなんともいえない辛さがある。元の素材が悪くても美味しくなるけど、その企業努力みたいなの考えるとつらい。
で、一番つらいのはみんなもうわかってると思うし、なんなら序盤で、いやタイトルでわかっちゃうかもしれないんですけど、セルフショットが一番つらい。あ、つらいじゃない。魂抜かれる。
なんだろうね、何回撮っても写っちゃいけないものが写ってるんですよ。
この世に未練を残して死んでいった落ち武者みたいな。
ちょうどなんだろ、僕の魂が抜かれてるとこを撮ってるんでしょうね。
僕は落ち武者なんですよ。むしろね。それに気づかせてくれたんだろう、写真は。
いやいやいや、待ってくれよ、と。
ちょっと薄暗いところで撮っちゃったからうちに住んでる落ち武者が写っちゃっただけって可能性もあるでしょうよ。ねえ、僕は落ち武者じゃないよね?敵将を討たぬ限り死なぬ!めーん!やっぱり落ち武者だったー!
というわけでいかがでしたでしょうか。
セルフショットをすることで自分の潜在意識から守護霊がわかります。
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